僕はいくつかウェブサイトを持っているのですが、ある程度アクセスが集ったページを修正する時に結構「ABテスト」を行います。
A/B テストとは、同じウェブページについて複数のパターン(A と B)を用意し、それらをランダムに表示して成果を調べるテストのことです。パターン A は何も変更していないオリジナルになります。パターン B からパターン n には、オリジナルと異なる要素が 1 つ以上含まれています。
というのも「改善前と改善後、どっちがいいのか」を僕の感覚に任せるのではなく、見ている人の行動などを基に数値化して定量的に評価した方が確実だからです。
ABテストと聞くと出稿系の記事LPとかで使うイメージがあるんですが、僕はそこそこ見ている人がいるページにはSEOだろうが出稿だろうがガンガン使っています。
以前はGoogle Analytics(アナリティクス)でウェブテストが可能だったのですが、2019年途中からできなくなったので別の方法を探し、GoogleオプティマイズでABテストでやってみる事に。

今回はGoogleオプティマイズでABテストをする方法について、試してみた時の手順を次回の自分用のメモとして残しておきます。
Contents
「Google Optimize」でできる3種類のウェブテスト
「Google Optimize」についての説明は割愛しますが、「Optimize=最適化」という単語が指すようにウェブサイトを最適化するための無料ツールとなっており、以下のことができます↓
- 「A/Bテスト」:ウェブページの一部の要素を変更してランダムに表示させてどっちがいいのか比較するテスト
- 「リダイレクトテスト」:異なるURLの複数のウェブページを比較するテスト
- 「多変量テスト(MVT)」:ABテストは1つの要素を変更した比較なのに対して、「多変量テスト」は複数の要素を変更したページを比較するテスト
今まで僕が行っていたのが「リダイレクトテスト」にあたるみたいですね。
何をもって「良し」とするのかの目標も設定できるので、ユーザーの回遊率でも滞在時間でもページ内の広告クリック率でも比較テスト可能する事が可能です。
「Google Optimize」のアカウント作成⇒コンテナ作成
まずは公式ページから「Google Optimize」のアカウント作成したら「コンテナ」を作成します。タグマネージャーを使っている人なら分かると思いますが、「コンテナ」という単位にABテストを設定していきます。

構成は「アカウント」>「コンテナ」>「テスト」となっており、基本的には「コンテナ=1サイト」と考えていいと思っています。

自分の場合はこんな感じに「コンテナ名=ドメイン名」で各サイト用のコンテナを作りました↓(コンテナは「+」から作成できます)

「アクティビティ(=テスト)」を作成する
コンテナを作成したら、コンテナを選択する事で「アクティビティ(=テスト)」を作成しにいきます。

上記の画面から「開始」で次に進むと、「エクスペリエンス名」と「オリジナルページのURL」と「テストの種類の選択」になります↓

「エクスペリエンス名」: | テスト名なので「どのページのどの要素をどう変えたテストなのか」が自分がぱっと見で分かるように名前を付けましょう。 |
「エディタページのURL」: | ABテストの元となるページのURLを入力します(フルパスで入力) |
「テストの種類を選択」: | 「A/Bテスト」「多変量テスト」「リダイレクトテスト」「カスタマイズ」から選択(今回はABテストを選択) |
パターンページを作成する
ここまで入力すると、パターンページ(エディタページを変更した試したいページ)の作成に入ります。以下から「パターンを追加」をクリックして、要素の異なるページを作成します。

「パターンを編集」から直接「エディタページ」を編集したパターンページを作成する事が可能です↓これは便利♪

こんな簡単にエディタページからパターンページを作る事ができるんですね!
また変更部分をHTMLで編集する事も可能なので、本当に簡単にABテストができるようになっているので、HTMLでのコピペやコーディングも可能になっています。

またパターンページは複数設定できるので、ABCテストでもABCDテストでも簡単に設定可能です↓

レポートするGoogleアナリティクスとの紐づけ設定
その後「テストの説明」を任意で記入します。
そしてABテストの結果をレポートするGoogleアナリティクスのアカウントとプロバティを指定します。


これでABテストの結果が指定したGoogleアナリティクスのプロバティに出力されるようになります↓

ちなみにテスト開始直後は数字不足でレポートされませんので、上記はAbテスト終了後のGoogleアナリティクスの結果です。
Google OptimizeをABテストするサイトに導入する
次に「Google Optimize」を対象サイトに導入します。
オプティマイズの「オプティマイズスニペットの実装」という項目に記載されている「グローバルサイトタグ」を対象ページにコピーペーストします。

今回の例だと、以下のように対象ページの
からの間に「グローバルサイトタグ」を貼り付けました。
ちなみにABテストを実施するページのみに導入したかったので、phpで指定の記事IDのページにのみ表示するように書きました。
導入が終わったら、確認のためGoogle Optimizeの画面から、正しく導入出来ているか実際の画面で確認できるのでここで確認しておきましょう↓

ABテストの目標設定
最後に今回のGoogle OptimizeのABテストでの「目標」を決めましょう。要は何をもって「良い」と判断するのかを設定します。
例えば、ページ内のアイキャッチを変えたら「直帰率」を目標にしてもいいですし、商品ページへのリンクの前のマイクロコピーを変えたなら「ボタンのクリック率」を目標するなどです。
※前記の手順で「Googleアナリティクス」と紐づけしているので、以下のようにアナリティクスの「目標」を今回のABテストの「目標」として選択できるのもGoogle Optimizeのメリットの1つかもしれませんね。

僕の場合はGoogleアナリティクスの「目標」に「特定のボタンのクリックをカウント=コンバージョン」という目標を設定しているので、今回は
「ページ内の特定のボタンのクリック率」
「セッション時間の平均」
の2つでABテストで比較するように目標を設定しましたよ↓

「テスト実施期間」や「テストトラフィックの割合」を決めてABテストスタート!
ここまでで大体のABテストの設定が完了したので、最後に「テストトラフィックの割合」を決めます。
「トラフィックの割合」でABテストしたい元の「エディタページ」のトラフィックの何%のどのくらいをテストに流すのかを決めまます。

今回は半分の50%を「エディタページ」と「パターンページ」に半々に流す設定をしたので、1000人アクセスがあった場合
500人はテストしない=エディタページへ流すが結果を取得しない
250人はAへ流す=エディタページへ流し、結果をAの評価に使う
250人はBへ流す=パターンページへ流し、結果をBの評価に使う
という内訳になります。
これは特にABテストを行うページが既に売上などの結果に結びついている場合に有効で、全てのアクセスをテストに使ってしまうのを避ける事が出来ます。(その分テストの評価に使うデータ数が集まるのは遅くなりますが)
ここまで出来たら「時計マーク」からABテストを実施する期間を選択します。

そして「開始」でABテストをスタートします↓

ABテストの結果はGoogle OptimizeでもGoogleアナリティクスでも確認可能ですが、開始直後は以下のように充分なデータが集まっていないので確認できませんので少し待ちましょう。

またメールアドレスに通知設定をしていれば、ABテストの開始と終了時に指定のメールアドレス宛にメールが飛ぶようにも設定可能です。
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